開幕 + 花香るタイトルの再入荷 + 新世代フォルクローレ・シンガーによる g, vo / g, vo のデュオ作

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    *明日の1日(水)は水曜の店休日です。またこの4月から既存の第三日曜に加えて、第一日曜も
    定休
    とさせていただきます。

    ペナント・レースが開幕しましたね。本年もDeNAベイスターズ(1勝2敗) が勝った翌日はポイントひとつおまけ、のキャンペーンを行ないたいと思います。贔屓にしている山崎憲晴内野手(背番号0) の出番が少ないのが少し残念ですが、東ドのチケットが取れなかった分、明日水曜のハマスタ観戦はS席を奮発してますので、楽しんできたいと思います。

    上の子が保育園で育てたチューリップが卒園に伴い店頭に来ています。チューリップといえば、思い出すのはあのアーチスト、サンパウロのトゥリッパ・ルイス。7インチ・アナログ・レコードでリリースされたリミックス盤が入荷しています。33回転の7インチという珍しい逸品で、A面は1st 「Efemera」収録曲"Aqui" をインスティチュートのヒカ・アマビスがリミックスしたもので、半ばに元プラネット・ヘンプのベネガォンのラップをフィーチャー。B面は「トゥド・タント」収録曲でクリオーロとルイス一家で共作したオブスキュアな"Vibora"をダニエル・ガンジャマンが手掛けたもので、ギリェルミ・エルヂのサイキックなギターとガンジャマンのワーリッツァーを加えたドラマティックな出来映え。限定入荷です。

    TULIPA RUIZ / REMIXES (ブラジル直輸入7インチ・アナログ盤EP 2,685円+税)



    [再入荷のお知らせ]
    既存のルートで発注を掛けるものの、なかなか入荷して来なかったタイトル「Nina Becker / Minha Dolores」ですが、この度、別のルートからブラジル盤を仕入れることができました。通販や店頭でご注文をいただいていたお客様には発送を開始しております。この季節、花香るような透き通った唄声と7弦g とバンドリンのショーロ的アンサンブルで、女流作家ドローリス・ドゥランの佳曲レパートリーをカヴァーした名作がとても似合います。ボサ・ノヴァ好きのお客様に胸を張ってお薦めできる一枚、冒頭からドゥランとジョビンの共作"Estrada do sol" です。クリアな録音の良さも特筆すべき事柄です。尚、ルートにより仕入れ値が異なるため、卸売には対応できません。既にご注文いただいておりますお客様には以前のお値段でご提供させていただきますが、これからお買い上げ頂くお客様には若干の値上げを行ないますことをご了承下さい。

    nina becker / MINHA DOLORES - nina becker canta dolores duran (ブラジルCD盤 新価格 2,713円+税)



    さて本日はアルゼンチンからの新譜もご紹介したいと思います。
    [新入荷案内]
    リリアナ二世との呼び声も高い新しい世代の本格派女性フォルクローレ・シンガー、ルシアナ・ジュリー。リリアナ・エレーロに曲を採り上げられるほどソング・ライティングに定評があり、そのオペラ劇場型の唄に語り部としての魅力も感じるガボ・フェーロ。ギターx2に男女デュオで作り上げた叙情詩曲の佇まい。

    GABO FERRO, LUCIANA JURY / EL VENENO DE LOS MILAGROS (アルゼンチン直輸入CD盤 2,435円+税)

    この不思議なカヴァー・アートは、青み掛かった半透明トレーシングペーパーに印刷された詩やふたりのアーチスト写真が織り成して形成されたもの。このイメージ通りにメランコリアを載せてアルペジオで紡がれるガット・ギターに、シアトリカルに繊細な表現を繰り広げるふたりの唄声が響くというアーチスティックな作品。冒頭"Una deusa del Bien"や続く"Estamos, estaras" の展開に顕著なように、情感に訴えかけて来る唄旋律の素晴らしさが光ります。ファルセットを巧く使いこなすガボと、正統派タンゲイラのように声に全霊を籠めたルシアナ、ふたりの中性的な声の魅力が入り混じってハーモニーを形成してゆくのですが、歴史学者として著作も出版しているガボ・フェーロのオリジナル楽曲のみで、まるでベテランの歌曲集のような貫禄を醸し出すのが凄いところです。中にはイフェクトを用いたヴォイス・インプロヴィゼーションの様相で散文詩的表現を心掛けたm-8"Bayos negros dormidos" のような映画を思わせるトラックもあり、実際に本作からの楽曲がカルロス・サウラ監督の映画「ゾンダ」に使用されています。優しく歌いかける場面から、衝動を劇的に表した場面まで、フォルクローレのみならず元ハードコアのミュージシャンだったというガボの現代のポピュラー音楽に対しての懐の深さが存分に活きた怪作。音楽に心地よさだけでない、ヒューマン・ドラマを求める方に、ぜひおすすめ。



    本アルバム収録曲とは異なりますが、スピネッタの組んでいたペスカード・ラビオソ "Post Crucifixion" のカヴァー。↓


    お台場ブラジルカーニバル + サンパウロのコンテンポラリー・ジャズのクインテート

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      昨日はお台場で行なわれているブラジルカーニバルの二日目に午前から向かいました。東京日仏学院(現アンスティチュ東京)で、ビルの屋上で、催して来た弊社主催ライヴ・イベントに度々出演してくれていた北東部音楽を奏でる女性グループ - タマンコブーコが復活するというので、家内にしばしの店番をお願いして子連れで行って参りました。リオへ移住されたリーダーを欠く5人編成ですが、パレットの上を下駄でステップ踏むなど練られたパフォーマンス、そしてハーモニーも円熟味を増しており、気持ちよく晴れた野外の舞台によく似合っておりました。立ち位置センターにいらっしゃる杉田洋子さんには、フリアン・モウリンの新作を含むアルゼンチンのS.S.W. の歌詞対訳でいつもお世話になっております!

      午後には近田ゆうきさんやリンダ三世もスケジューリングされていたのですが、子供も連れて戻らねばならず、日中のハイライトを後にせざるを得なかったのが少し残念です。ブラジルに関わりの深い仕事をするものとして、またこのようなイベントがあると良いなと思います。飲食に音楽、普段ブラジル文化に接することのないひとにもいいPRとなったのではないでしょうか。

      というわけで本日の新譜紹介は百花繚乱、サンパウロのノーヴォス・コンポジトーレス界隈のコンテンポラリー・ジャズから、ことばも無しに饒舌にシーナリーを語りかけてくるクィンテートの作品を。フィ・マロスティカ (b / vanessa moreno & fi marostica ) も在籍。

      Grupo CIncado / Novos Rumos (ブラジル直輸入盤 2,278円+税)

      '03年にエルメート・パスコアルの提唱する"Musica Universal" に啓蒙を受けた若者たちによって結成されたグルーポ・シンカード。前作発表時に共演したバンドリン奏者アミルトン・ヂ・オランダの音に対する姿勢や考え方を採りいれ、サックス奏者をトロンボーン奏者にリプレイスして取り組んだ2ndアルバムとなります。セミ・アコ eg の円やかな音色でパッセージを繰り出すギリェルミ・ファンティを中心に、アラン・パルマ(tb)、パウロ・レミ(p, acc) 、フィ・マロスティカ(b)、チアゴ・メカッティ(drs) というメンバーで、滑らかで流麗なサンバ・ジャズから、インプロヴィゼーションを交えたボレロ(m-3"Bolero do coronel")、スキャットを交え叙情を醸し出すワルツ( m-6 "Repouso")などメンバーそれぞれが書き下ろした楽曲、そしてピシンギーニャのショーロ曲を北東部リズムを交えたモダン・ジャズへと変革したm-5"Lamentos" 。どれもが上質に洗練された響き方をするにも関わらず、詩的に聴こえるのはトロンボーンやコントラバスといった音階の狭間まで表現できる楽器とピアノの澄んだ音色、ギターやアコーディオンの情緒、ブラジル音楽のリズムを踏まえた自在なドラムス、これらのアンサンブルとアイディアが見事に嵌っているからでしょう。

      ジャケット写真やアート・ワーク、映像はダニ・グルジェルによるもの。



      更にブラジル再入荷案内 + 優雅な雰囲気のフォルクローレ女性シンガー、後ろはオラシオ・ブルゴス(g)のトリオ

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        ちょっと前から情報が錯綜してましたが、クロネコ・メール便が廃止となります。法人格/個人事業主へは9月まで2cm厚 / 速達サービスのみ継続されるとのことですが、クレジットカードとの連携や新しいシステムの移行などまだ不明点が残ります。差し当たって早急に通販送料の見直しを計らねばならなくなるかも知れません。円安で輸入商品の仕入れ値が高騰するなか、どうにかお値段をお求め易くしたいという気持ちと葛藤が続きます。他にも懸案事項を抱えておりますが、せっかくの野球の開幕日だというのに、諸々をすっきりさせて集中して応援したいものです。

        アルゼンチンのS.S.W. フリアン・モウリンの新作「スール・ソラール」(4.18発売) 、当初私が解説を書くつもりでしたが、ブックレットには作品の背景がよく分かる読み応えのあるインタヴューを収録しました。4Pに渡ってファンタジーに煌めいた詩情に溢れる彼の音楽がどのようにして作られたのか、南米の音楽人のストーリーが満載です。

        ブラジル盤で以下の商品が再入荷となっております。モニカ・サウマーゾなどお買い逃しされている方、ぜひこの機会にお求め下さい。

        [再入荷]
        Monica Salmaso / Corpo de Baile

        Casuarina / No Passo de Caymimi

        Mariana de Moraes / Desejo


        さて、全編に渡りアカシアの森の広間でフィールド・レコーディングされたという正にオーガニックなフォルクローレ女性シンガーの作品を本日はご紹介します。


        Mery Murua, Horacio Burgos Trio / acacia (アルゼンチン直輸入工場製CD-R盤 2,259円+税)

        アルゼンチンのクルス・デル・エへで生まれ、コルドバを拠点に女性フォルクローレ・シンガーとして活動してきたメリー・ムルア。この作品は彼女が凄して来た丘を拠点に、アカシアの木が連なる森の丘に機材をセッティング、ジャズの手法でバンドと共に録音したものになります。バックを務めるのはタンゴやフォルクローレを発展させたコンテンポラリー・ジャズ作品で定評のオラシオ・ブルゴス(g) が率いるトリオ。慈しむように優美な澄んだ唄声と、音数の少ない現代流に洗練された演奏が対話を続ける森のなか。A.ユパンキm-2"el arriero"は打楽器奏者ディエゴ・クラークによる木製の音程を持った箱状楽器の演奏のみを背景に歌われ、タンゴ・クラシックのm-10"Flor de lino" はオラシオ・ブルゴスのジャズ・アレンジが冴える現代的なヴァージョンへと。ナイロン弦クラシックg ではなく、フル・アコegの艶やかな音色とフュージョニックなeb がシンコペイトするm-5"Pregonera" や m-6 "Remolinos"の流麗なアンサンブルもアルゼンチン音楽のスタンダードをリノベイトしたもの。メランコリーが溢れ出すE.ファルー作のm-7"Las golondrinas" に、メリー・ムルナ自身のペンによるm-8"Vidala en nombre del hijo"、古典と新作が違和感なく並んで寄り添い、優雅な唄世界へと誘ってくれます。


        お待たせしました、アルゼンチン再入荷案内 + ブラジルからはト・ブランヂリオーニの弟フレッシュな初作

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          本日は店休日ですが、入荷もあり、入稿もあり、ひとりでは捌ききれない仕事量となって参りましたので裏で休日出勤中しております。午後は焦燥で熱を持った頭をしばし休めたいと思います。

          昨日ブエノス・アイレスより入荷がございまして、以下の商品が再入荷しています。ご注文を頂いておりますお客様には随時発送を開始しております。お待たせをいたしました。
          [再入荷]

          Candelaria Zamar - Un Vaso de Agua

          Georgina Hassan - Tornasol

          Dolores Mazzoni - Lo Pequeno y Lo Grande

          El Pintor A La Luna - El Fin de Las Luciernagas

          Castanas de Caju - Pequenas Resitencias

          Ay Juanita - Arbolito Mi Casa

          Mingui Ingaramo - El Viento, El Tiempo

          Diego Schissi Quinteto / Tipas y Tipos

          Susana Ratcliff / En Nosotoros

          Javier Alvin / Las Mananas El Sol Nuestra Casa

          そして4.18 に国内盤発売となるフリアン・モウリンの前作も再入荷!
          Julian Mourin - Mate de Metal

          さて、流れ的にはアルゼンチンものの新譜紹介へと行くのが自然な気もしますが、春めいた陽光にピッタリな作品が届いていますので、フレッシュなサンパウロのノーヴォス・コンポジトーレスからの一枚を。

          颯爽としたアーバンなフィーリング、フレッシュなコンポージング。サンパウロのノーヴォス・コンポジトーレス・シーンから待望の作品が届きました。実兄ト・ブランヂリオーニがプロデュースを手掛けるS.S.W. ジュカ・シュケールの1st、フルートやチェロまでマルチ・プレイヤーのトがプレイ、フィ・マロスティカ(b /vanessa moreno & fi marostica)、チアゴ・ハベーロ(drs / dani & debora gurgel quarteto )、 曲に因ってはガブリエル・アルテリオ (drs / Orita) のリズム隊に、ゼー・ゴドイ(p, key / metropole ) と コンラード・ゴイス (g / tatiana parra ) とサンパウロのノーヴォス・コンポジトーレス / ジャズの界隈を賑わすプレイヤーがそろい踏み。ジャケット写真/アート・ワークはダニ・グルジェル

          JUCA CHUQUER / PODE VIR (ブラジル直輸入盤 2,722円+税)

          コンピレーション「Coffee & Novos Compositores」にもフィーチャーされていた、ジュカ・シュケール。ダニ・グルジェルやトが音楽と共に育ってきた様子を傍らでみていたジュカは、勿論聴いてきた音楽も彼らと共有しているわけで、冒頭"Eu e Voce"から爽やかに吹き抜けるメロディのエッセンスや唄声は兄トをはじめとするシンコ・ア・セコ勢と通じるものを感じずには居れません。ジョン・メイヤーをフェイヴァリットに挙げるジュカの音楽は、確かに鉄弦agを細かく刻みリフを紡ぎだす手法や、英語詩で唄われるm-4 "For Friends"などで米国人S.S.W.勢からの影響が見られますが、 ブラジルのベテラン女性MPBシンガー、ルイザ・ポッシが採り上げて自身のアルバムに収録したタイトル曲 m-6 "Pode Vir" や、m-2"Stay"、m-3"Pode Ser" 、m-8"Deve So"などセンシティヴな感情の揺らめきを巻き起こすフォーキーな美曲の数々は、バーでカヴァーを交えて唄って来たというジュカが磨きあげて来た音楽観の賜物に他なりません。トがクラヴィネットをプレイし、ソウル/AOR のフレイヴァー漂うm-7"Libere Meu Ape"や、16分で跳ねるag ストロークとなだらかな唄旋律が心地良いm-9"Anybody Else" などトッド・ラングレンを愛聴していそうなものですが、以前にトの国内盤ライナー用にインタヴューを取ったとき「そのテイストの影響はポールだと思うな...」とのことでした。弟のジュカはどうでしょうか。ブラジル音楽のみならず、世界にも眼を向けて紡がれた佳曲たちの誇る高いポテンシャル。耳馴染みが良いので、我々の日常にもすぐに浸透してゆきます。




          ピアノと声、ミナス出身女性の献身的な思いが詰まった静かなる傑作 + 臨時休業のお知らせ

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            *お知らせ 3/22 (日)、3/23(月)諸用の為に神楽坂本店を臨時休業とさせていただきます。


            今週は本記事だけで終わってしまいそうです。去る月曜に渋谷のクアトロでPOCOPENさんのライヴを観に行きました。鉄弦ag でひとり唄われたsakana のレパートリー、"19"、"サンセット・デイヴィーズ・ホーム"に鳥肌を立て、エマーソン北村さん(key)、mama!milk のおふたり(b, acc)、菅沼雄太さん(drs)とのアンサンブルでは「tinga tinga song」の曲たちがまた新鮮なかたちへと姿を変えていることに感動しました。全霊をこめて唄われ演奏されるパフォーマンスからは、ハーモニーのヴォイシングや歌詞の隅々まで熟考された跡が見受けられ、まさに表現者の流儀。sakanaが、pocopenさんが、長きに渡り敬愛されている訳がよく伝わってきます。「pocopenさんの唄とギターを芯に我々が彩りを添えました。普通のバンドがやるようなことは3曲くらいに収めたかった」とは恒輔さんの弁。行って良かったと心から思えるライヴでした.

            写真提供 : 河野洋志さん aka Oco

            3月は巣立ちの季節、ということで毎週水曜の育児デイは長女が保育園に午前中だけ赴き、午後になると遠出も憚られるので、ボール遊びのできる広場でゴムボール+プラバットで野球のまねごと。その後、神楽坂で一番大きな白銀公園でひとしきり遊び、スーパーへ行くとふたりともカートに乗ったまま寝てる...私も疲れました。

            再三の告知で目にされている方もいらっしゃられるかも知れませんが、明日の21日(土)は20時頃〜23時半まで旧知のケイタ・ブラジルと横浜駅きた西口のラテンバル、リゴレット・オーシャン・クラブにて食事や酒が美味しく感じられるようなDJを務めます。よろしかったらお気軽にお立ち寄り下さい。

            そのほかのウィークデイは、先日発表したフリアン・モウリン「スール・ソラール」ライセンス盤リリースに関する案件と、別件の懸案事項もあり、南米との時差を鑑みながらいろいろ進めています。

            そのような日々の中、待ちに待ったサンパウロからの貨物が到着。
            以下の商品が再入荷となっています。

            5 A Seco / Policromo
            Rhaissa Bittar / Materia Estelar
            Debora Gurgel
            Andre Mehmari, Mario Laginha / Ao Vivo em Auditorio Ibirapuera
            Mario Falcao / Amador
            Thiago Petit / Rock n Roll Sugar Darling
            Luis Felipe Gama & Ana Luiza com Natan Marques / entrelaco

            そして
            Conversa Ribeira / Aguas Memorias

            このムジカ・カイピーラ、ブラジルのカントリー・ミュージックを変革する三人組コンヴェルサ・ヒベイラの作品を何故再入荷させたのかといえば、
            このグループの女性シンガー、アンドレア・ドス・ギマランイスが自身で弾くピアノと唄の弾き語りソロ作、ブラジル音楽のハーモニーに特化した大傑作を発表したからに他なりません。

            ピアノと声、ミナス出身女性の献身的な思いが詰まった静かなる傑作



            andrea dos guimaraes / desvelo (ブラジル直輸入盤 2,602円+税)

            アルバム・タイトルのデズヴェーロは、思いやりとか愛着のこもったという意味。幼少からまずピアノを修練し、カンピーナス大学の音楽科目で修士を取得しているアンドレアは、コンヴェルサ・ヒベイラで13年に渡る活動を続ける傍ら、10年ほど前よりこのピアノ弾き唄いで豊潤なブラジル音楽に自らの解釈を与えて表現したいと大事に温めて来たアイディアをかたちにしたのが本作。コンヴェルサ・ヒベイラでも垣間見えるコンテンポラリー・ジャズのエッセンスとクラシカルな素養、これらを最大限に活かし、対位法で再構築されるピアノのハーモニーと慈しむように優しさが滲む歌唱でイヴァン・リンス、ジョビン、ミルトン、シコ、エドゥ・ロボにビョーク(m-12"casulo" (cocoon) をプレイ。"水の缶詰"という歌から、"涙の川"という歌に繋がる3、4曲目、唯一のゲスト参加者 - 実父アルシデス・ヌネスとデュエットするのは"私が子供の頃の時”という歌であり、更には m-6"retrato em branco e preto"では唄の譜割と異なる流麗な動きをピアノが行なうことによってより詩的で深みを与える印象となっていたり、ミルトン・ナシメント作m-7"seis horas da tarde" を導入部とし、ルイス・ゴンザーガの名曲"asa branca" に連なり、合間にエドゥ・ロボ"boranda" の一節を引用、と歌の内容でメドレーを仕立ててしまうという鮮やかでロジカルな手法。冒頭"ciranda dos meninos" と柔軟なスキャットで染め上げるm-8"estrada do contorno" の2曲はアンドレアの自作。どれも確固たるタイム感の伸びやかな演奏が収められています。ソバージュだったヘアを丸めたのは決意の表れでしょうか、クラウド・ファウンディングで制作された待ち望まれた一枚。

            デジパック仕様、ブックレットにはトレース・ペーパーを用いたページも。






            PR

            大洋レコードは東京・神楽坂のセレクトCDショップです。

            ブラジル・アルゼンチンの現在のインディペンデントなシーンからの輸入盤CDを中心にお取り扱い。

            東京都新宿区赤城下町10-10 東京メトロ東西線神楽坂駅1b出口3分。

            2024年3月
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            が定休日です。 2022年5月26日、大洋レコード&Delicatessen として移転 OPEN。 11時〜18時の店舗営業、(土曜は14時~18時)。毎水曜・日曜・祝日定休とさせていただきます。

            03-3235-8825


            WEB通販はオフィシャル・サイト taiyorecord.com にて


            * information

            [以下の音楽雑誌に店主が寄稿しました]


            「ミュージックマガジン」ミナス特集にレコード・レビューを寄稿予定。(2022/6)


            FI MAROSTICA / VISÃO DO MAR (RCIP-0321 2021.6.30) ライナーノーツ


            ラティーナ2月号 (2020/1/20発売)

             

            「20年代はこの国の音楽に注目したい」


            e-magazine LATINA 「いま最も輝ける存在、サンパウロの女性シンガー、ヴァネッサ・モレーノへのロング・インタヴュー」(2022年2月23日)


            [国内盤リリースのご案内]

            Flor Sur Cello Trio, Airena Ortube & Julian Beaulieu / Un Solo Jazmin (大洋レコード国内盤CD 2022.7.23発売)好評発売中!


            SALOMÃO SOARES & VANESSA MORENO / YATRA-TÁ (TAIYO0041 2022.2.28) 好評発売中!


            VANESSA MORENO / SENTIDO (TAIYO0040 2021.6.26) 好評発売中!


            Carlos Aguirre / Canciones I 譜面集 46p(TAIYO0039 2020.12.26) 好評発売中!


            TINCHO ACOSTA (TAIYO0038 2020.8.28) 好評発売中!


            CHICO BERNARDES (TAIYO0037 2020.7.31) 好評発売中!


            MERY MURUA & HORACIO BURGOS / ROBLE 10 AÑOS (TAIYO0036 2020.6.13 release 限定盤) 好評発売中!


            ENSAMBLE CHANCHO A CUERDA / POSDATA (TAIYO0035 2018.12.22 release 限定盤) 好評発売中!


            FERNANDA TAKAI / O TOM DA TAKAI (TAIYO0034 2018.6.5 release) 好評発売中!


            TULIPA RUIZ / TU (TAIYO0033 2018.3.15 release) 好評発売中!


            PATRICIO PIETREK GRUPO / PAJÁRO AZUL(TAIYO0032 2017.12.04 release)

            好評販売中!


            ryosuke itoh e shiho - minha estrada (TAIYO0031 2017.6.24 release)

            販売中!


            [メディア情報]

            2022/5/31 (火) 15時 TOKYO FM 「The TRAD」 (パーソナリティ:稲垣吾郎) 生出演。初夏・新緑に似合うブラジル音楽を紹介させていただきました。


            2022/1/28 (金) 7:20分頃~ 放送予定 フジテレビCX系 『めざましテレビ』"なにわ男子のなんでやねん!" にて、長尾謙杜(なにわ男子)さんにブラジル・アルゼンチン音楽専門店 - 大洋レコードを取材していただきました。


            [記事掲載のご案内]

            2024年2月20日発売 雑誌「MINA(ミーナ)」4/5月号 "TOKYO MANIAC SHOP探訪"に大洋レコードの記事をご掲載いただいております。


            2022年12月 雑誌(ZINE) WAVE vol.2 “めくるめくCDの世界” 雨と休日さんやsnsでお見かけする100円CDディガーに8cm CD専門dj...錚々たる面々に混じって取材記事をご掲載いただきました。

            2021年11月20日発売、雑誌「散歩の達人12月号」神楽坂・飯田橋特集に当店が掲載されました!前回の掲載から何と8年ぶり、通算3回目の登場となります。


            2020年7月フリーペーパー 「新宿プラス vol.12」 #音楽のまち新宿 #武田真治 #saxplayer にご掲載いただきました。


            体験型アミューズメント・キッザニアの広報記事「キッザニアの窓」に大洋レコード伊藤のインタビュー記事とおすすめタイトルをご掲載いただきました。

            「親子で楽しむ、はじめての音楽」Vol.3 南米音楽



            女の子のスポーツライフをもっとファッショナブルに。「HBハミングバーズ」2018 Summer vol.14 に"Playlist for Summer"としてオススメ5作品の小さなレヴューを書いています。


            5/9発売 「POPEYE 6月号 "僕たちの好きな音楽。"」にて大洋レコードが掲載されます。川沿い音楽の取材も受けました。


            2018年1月末、神楽坂のアップデイトされた情報が満載の「帰ってきた!神楽坂本」(エイ出版)が発売されました。今回は"Culture 文化"のページに大洋レコードをご掲載いただいてます。ぜひ街ぶらショッピングのお供に。


            ひとまちっくす神楽坂「南米音楽と横浜ベイスターズと私。大洋レコードの伊藤亮介さん。」


            NUMBER WEB "野次馬ライトスタンド" 「ベイ戦士よ、ブラジル音楽を聴け!東京の路地裏から愛を込めて。」


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