空室あります 野田線江戸川台駅 10分 + ブラジルのベテラン・サックス奏者が若手ピアニストと吹き込んだ作品はカテゴリーを超越してコンテンポラリー・ジャズに染め上げた秀作

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    私も(有)大洋レコード取締役の傍らで、いち従業員として名を連ねております、実家の稼業の手伝いを店の営業の合間に目論みました。CADも一通り扱えたはずなのですが、15年振りとあって苦心しました。


    東京大学柏の葉キャンパス、国立がん研究センター東病院から至近。東京理科大学野田キャンパスも通学圏内です。留学生の方、お付き添いなどで滞在予定の方、ぜひご相談ください。(taiyorecordアットmountain.ocn.ne.jp)

    明日は水曜日で定休日となります。外の空気を吸いに出掛けます。

    ブラジルのベテラン・サックス奏者が若手ピアニストと吹き込んだ作品はカテゴリーを超越してコンテンポラリー・ジャズに染め上げた秀作



    Leo Gandelman, Eduardo Farias / Musica de Fronteira (ブラジル直輸入盤2,306円+税)

    ジスモンチ、カエターノにトニーニョ・オルタ... 共演したブラジル音楽界のビッグネームは数知れず。ブラジリアン・ジャズを探求した自身の名義作も80年代後半から発表し続けているサックス奏者のレオ・ガンデルマンと、前作辺りからコラボレイトを始め、一緒にカボ・ヴェルデのフェスにも出掛けている若手のピアノ奏者エドゥアルド・ファリス。ふたりだけのデュオ編成でクラ シカルな分野にカテゴライズされるヴィラ-ロボスから、ナザレー、ピシンギーニャにバーデン・パウエルまで、ひとことでブラジル音楽と言えども作風が多岐に渡る作品達をフレッシュに吹き抜ける風のようなコンテンポラリー・ジャズの手法で解釈したのが本作。ラストにはレオ・ガンデルマンがデヴィッド・フェルドマンとの共作曲も。




    ミナス出身のリリカルな女性アーチスト - コンスエロ・ヂ・パウラの新作はトニーニョ・フェハグッチ(acc)、ネイマール・ヂアス(viola caipira/g) 、そしてマリオ・ジル(engineer)参加。女性だけのパゴーヂ・グループ、サンバ・ヂ・ハイーニャのヌービア・マシエルの初ソロ

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      ミナス・ジェライス出身の女性S.S.W.。奇をてらうことなく、実直に、シンプルに。オーガニックな風景を普遍的でリリカルな音楽で描き出すことのできるヒューマン・サイズのアーチスト、コンスエロ・ヂ・パウラの新作。クレジットを見ればトニーニョ・フェハグッチ(acc)、ネイマール・ヂアス(viola caipira/g) 、そしてギター奏者/アレンジャーとしても知られるマリオ・ジルがエンジニアを務めます。


      CONSUELO DE PAULA / o tempo e o branco (ブラジル直輸入盤 2,444円+税)

      前作に引き続き、サンバ・パウリスタの重要なコンポーザーで惜しまれつつ2年前に他界してしまったフーベンス・ノゲイラが書いたメロディにコンスエロ・ヂ・パウラが詩を載せたもの、或いはコンスエロの詩にフーベンス・ノゲイラがメロディを付けたもの、このコラボレイションが11曲に、詩曲ともにコンスエロによるものが2篇。書籍として詩集も発表しているコンスエロが、女流詩人として名高いセシリア・メイレリスの世界観に感銘を受けて描き出した詩情と、輪舞曲集や山々の澄んだ空気の清々しさを音に封じ込めてきた現代ブラジル音楽を代表するプレイヤーたちの会遇で紡ぎだされる普遍的かつ神秘的な唄たち。


      本日はもう一作品。

      サンパウロにて女性だけで編成されたパゴーヂのグループ、サンバ・ヂ・ハイーニャではアコースティックで典型的なサンバのグルーヴを追求し、欧州ツアーに出掛けるまでにスポットを浴びてきました。そのグループのヴォーカリスト、ヌービア・マシエルのソロ作品はむしろサンバ以外のポップ・サイドとでも呼ぶべき音楽要素が盛り沢山。ゼリア・ダンカンやベターニアを思わせる、ふところ深く男前な唄声と、アナ・カロリーナなどとも通じるロマンチックなオリジナル・コンポーズが光ります。


      Nubia Maciel / Uma Qualquer (ブラジル直輸入盤 2,111円+税)

      プロデュースとギターでトゥリッパの弟、いまや数多くのプロデュース・ワークをこなすグスタヴォ・ルイスが参加、ドラムスもトゥリッパのバックを務めるカイオ・ロペス。ということでサウンドはサンパウロのインディペンデントな新世代ブラジル音楽の手法で作り上げられています。所々にサンバ・ヂ・ハイーニャのメンバーも参加したり、カヴァキーニョのカッティングやサンバのリズムによるクラップが隠し味的に用いられていますが、バルカン半島的なブラス・セクションがあったり、フォーキーなホマンチコ、レゲエ・タッチにニュー・ウェーヴ・テイスト、と彩りは豊か。m-7 "Alvo Errado" のような良曲や、レオ・カヴァルカンチ曲のユニークなカヴァーm-9"Medo de olhar para si" も。

      ボサ・ノヴァ傑作「Samba Passarinho」をリリースしているペリのハイブリッド・ポップに傾倒した最新作

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        この広報レポートではイベントなどのお知らせと、入荷した商品を随時ご紹介しているのですが、商品によっては私が噛み砕くまで、これは!とおすすめできるまで、タイミングを図ることがございます。その音楽表現と気候や時節だったりのマッチング、他のリリースとの兼ね合い、勝手ながら私のその時の気分やモチベも加味されてしまうのですが、少し熟成(?)させている間に聴こえ方が変わって来るということが往々にしてあります。今日はそんな一枚を。

        タイトルに「2012」とありますが、CD化されてブラジルでの流通に載ったのは今年のことです。バイーア出身で90年代からサンパウロに移住、ガル・コスタ、ヴァニア・アブレウ、ジュサーラ・シルヴェイラらに楽曲提供を行ない、2005年に日本盤にもなったボサ・ノヴァ・タッチの「Samba Passarinho」を、2007年に全編をセミアコgで演奏した「2° tempo」を発表している男性S.S.W. ペリことペリアンド・コルデイロ・ノゲイラ。50歳に差し掛かろうというベテランの域ですが、ホルヘ・ドレクスレル、ヴィトール・ハミル、モスカ、レオ・ミナックスらの系譜を想起させるハイブリッド・ポップの手法で7枚目となる作品を発表しています。当初はデジタル配信のみでしたが、美しいデジパック装丁となってCDでお目見え。


        Peri / 2012 (ブラジル直輸入盤 2,213円+税)

        m-2 "Hoje eu acordei tao triste" で叩くように鉄線ギターを演奏するそのミュート・トーンからは、ブルーグラス/アメリカン・ルーツ音楽の雰囲気さえ漂わせます。適度に装飾を施したエフェクト音が空間を浮遊、フレッシュさを損なわない良質な唄声によって紡がれるメロディ・ラインはマイナー・スケールのサウダーヂ感を纏い、情に訴えかけるようなメランコリアを演出します。ブルーズの寂寥感をショッチのリズムで体現したm-8 "Presente do Divino" や、スロー・テンポのファンキ・カリオカ的打ち込みが施されたm-9"Mas se um dia voce voltar" や、深遠で広大な景色を見せるm-11"O Mundo Caminha"、これもテンポ遅めのエレクトロ・マルシャm-12"Taiane" とシンガー・ソングライターならではのパーソナルなアコースティック音楽とテクノロジーが融合した味わい深い一枚となっています。

        ブラジルのTratore Distribucao の商品ページから試聴ができます。



        アキ・カウリスマキ映画「白夜のタンゴ」+ 舞台ダンサーとしてのキャリアを持つ女性インタープリーターの正統且つ新鮮な世界観

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          音楽を探究するロード・ムーヴィーにはピエール・バルーの「SARAVAH」やミカ・カウリスマキ「モロ・ノ・ブラジル」など、後々まで語り継がれる名作が数多くありますが、今秋公開されるアキ・カウリスマキの「白夜のタンゴ」もそのひとつとなることと思います。アルゼンチンのミュージシャンがフィンランドにもタンゴがあると聞き、オンボロの車で旅をしながら現地ミュージシャンと魂の交歓をしてゆく... 緑深いフィンランドの風景とタンゴを通じた音楽の対話。11/22より渋谷ユーロスペースほかで公開となるこの映画のフライヤーにコメントを寄稿させていただきました。

          店頭と通販で封入させていただきますので是非お手に取ってみてください。

          「白夜のタンゴ」に主役級で出演しているチーノ・ラボルデは、オルタネイティヴなタンゴ楽団―オルケスタ・ティピカ・フェルナンデス・フィエーロに最近までフロントマンとして在籍していた人物ですが、先日まで来日していたバンドネオン奏者/S.S.W.のトミ・レブレロもこのバンドの創設メンバーのひとりだった経歴を持ちます。そしてデュオで演奏したヴァイオリン奏者アレックス・ムサトフはO.T.F.F.現メンバーのひとりでもあります。アルゼンチン人のミュージシャンたちの気質がよく表れたこの映画、世界は遠いようで、近い、そんな感触を得ました。

          というわけで今日はアルゼンチンのニュー・リリースからご紹介をさしあげたいのですが、本来の典型的なタンゴ・カンシオンのスタイルを守りながら、流麗なジャズ・ピアノと共に繰り広げる旧くて新しい世界観の女性インタープリーター、クラウディア・チュカイルのライヴ感溢れる実況録音盤。

          Claudia Chucair / el cielo adentro (アルゼンチン直輸入盤 2,000円+税)

          クラウディア・チュカイルは舞台ダンサーとしての顔も持つ女性歌手で、女性舞踏家エレオノラ・カッサーノの舞台「シンデレラ」への出演で日本、スイス、ノルウェー、イタリアをツアーした経験も。この自身2作目となるアルバムでは、ジャズ的なプレイを繰り広げるコンスタンサ・メイネロ(p) とフォルクローレのリズムをダイナミックに紡ぐラウル・トルヒージョ(per) とのトリオをベースに、曲に因ってアドリアン・シャナットンネ(b, g) がサポートするという編成で、ユパンキに始まり、レダ・バジャダレスの再解釈、故ラウル・カルノータに、女流童謡作家として有名だったマリア・エレナ・ワルシュまで、新旧織り交ぜたレパートリーを真っ向から正統派の手法で表現、深々とした夜の空気が漂うアーティスティックで優雅なアルゼンチンの唄世界を演出しています。



          明日19日は店休となります

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            本日も多くのご来店誠にありがとうございます。
            第3日曜となります、明日19日は店休を頂きます。
            またのお越しをお待ちしております。


            PR

            大洋レコードは東京・神楽坂のセレクトCDショップです。

            ブラジル・アルゼンチンの現在のインディペンデントなシーンからの輸入盤CDを中心にお取り扱い。

            東京都新宿区赤城下町10-10 東京メトロ東西線神楽坂駅1b出口3分。

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            が定休日です。 2022年5月26日、大洋レコード&Delicatessen として移転 OPEN。 11時〜18時の店舗営業、(土曜は14時~18時)。毎水曜・日曜・祝日定休とさせていただきます。

            03-3235-8825


            WEB通販はオフィシャル・サイト taiyorecord.com にて


            * information

            [以下の音楽雑誌に店主が寄稿しました]


            「ミュージックマガジン」ミナス特集にレコード・レビューを寄稿予定。(2022/6)


            FI MAROSTICA / VISÃO DO MAR (RCIP-0321 2021.6.30) ライナーノーツ


            ラティーナ2月号 (2020/1/20発売)

             

            「20年代はこの国の音楽に注目したい」


            e-magazine LATINA 「いま最も輝ける存在、サンパウロの女性シンガー、ヴァネッサ・モレーノへのロング・インタヴュー」(2022年2月23日)


            [国内盤リリースのご案内]

            Flor Sur Cello Trio, Airena Ortube & Julian Beaulieu / Un Solo Jazmin (大洋レコード国内盤CD 2022.7.23発売)好評発売中!


            SALOMÃO SOARES & VANESSA MORENO / YATRA-TÁ (TAIYO0041 2022.2.28) 好評発売中!


            VANESSA MORENO / SENTIDO (TAIYO0040 2021.6.26) 好評発売中!


            Carlos Aguirre / Canciones I 譜面集 46p(TAIYO0039 2020.12.26) 好評発売中!


            TINCHO ACOSTA (TAIYO0038 2020.8.28) 好評発売中!


            CHICO BERNARDES (TAIYO0037 2020.7.31) 好評発売中!


            MERY MURUA & HORACIO BURGOS / ROBLE 10 AÑOS (TAIYO0036 2020.6.13 release 限定盤) 好評発売中!


            ENSAMBLE CHANCHO A CUERDA / POSDATA (TAIYO0035 2018.12.22 release 限定盤) 好評発売中!


            FERNANDA TAKAI / O TOM DA TAKAI (TAIYO0034 2018.6.5 release) 好評発売中!


            TULIPA RUIZ / TU (TAIYO0033 2018.3.15 release) 好評発売中!


            PATRICIO PIETREK GRUPO / PAJÁRO AZUL(TAIYO0032 2017.12.04 release)

            好評販売中!


            ryosuke itoh e shiho - minha estrada (TAIYO0031 2017.6.24 release)

            販売中!


            [メディア情報]

            2022/5/31 (火) 15時 TOKYO FM 「The TRAD」 (パーソナリティ:稲垣吾郎) 生出演。初夏・新緑に似合うブラジル音楽を紹介させていただきました。


            2022/1/28 (金) 7:20分頃~ 放送予定 フジテレビCX系 『めざましテレビ』"なにわ男子のなんでやねん!" にて、長尾謙杜(なにわ男子)さんにブラジル・アルゼンチン音楽専門店 - 大洋レコードを取材していただきました。


            [記事掲載のご案内]

            2024年2月20日発売 雑誌「MINA(ミーナ)」4/5月号 "TOKYO MANIAC SHOP探訪"に大洋レコードの記事をご掲載いただいております。


            2022年12月 雑誌(ZINE) WAVE vol.2 “めくるめくCDの世界” 雨と休日さんやsnsでお見かけする100円CDディガーに8cm CD専門dj...錚々たる面々に混じって取材記事をご掲載いただきました。

            2021年11月20日発売、雑誌「散歩の達人12月号」神楽坂・飯田橋特集に当店が掲載されました!前回の掲載から何と8年ぶり、通算3回目の登場となります。


            2020年7月フリーペーパー 「新宿プラス vol.12」 #音楽のまち新宿 #武田真治 #saxplayer にご掲載いただきました。


            体験型アミューズメント・キッザニアの広報記事「キッザニアの窓」に大洋レコード伊藤のインタビュー記事とおすすめタイトルをご掲載いただきました。

            「親子で楽しむ、はじめての音楽」Vol.3 南米音楽



            女の子のスポーツライフをもっとファッショナブルに。「HBハミングバーズ」2018 Summer vol.14 に"Playlist for Summer"としてオススメ5作品の小さなレヴューを書いています。


            5/9発売 「POPEYE 6月号 "僕たちの好きな音楽。"」にて大洋レコードが掲載されます。川沿い音楽の取材も受けました。


            2018年1月末、神楽坂のアップデイトされた情報が満載の「帰ってきた!神楽坂本」(エイ出版)が発売されました。今回は"Culture 文化"のページに大洋レコードをご掲載いただいてます。ぜひ街ぶらショッピングのお供に。


            ひとまちっくす神楽坂「南米音楽と横浜ベイスターズと私。大洋レコードの伊藤亮介さん。」


            NUMBER WEB "野次馬ライトスタンド" 「ベイ戦士よ、ブラジル音楽を聴け!東京の路地裏から愛を込めて。」


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