Vanguardaたちの2世、続々と

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    [ ブラジルの映像プロジェクト - Musica de Bolso #146 Lado B Tulipa / As Vezes ]
    ブラジル、アルゼンチンに6年ぶりに行って思ったのですが、音楽好きは世襲するものだと。グスタヴォ・ルイズとトゥーリッパのお父さん、ルイズ・シャガスも現役のミュージシャンにしてジャーナリスト。かつてイタマール・アスンサォンのバンドに在籍しギターを弾いていたのですが、最近ではイタマール・アスンサォンの豪華装丁による年代記を出版したり、トリビュート・ライヴに出演も。トゥーリッパのアルバムやショーでもお父さん、ギターを弾いたり「As Vezes」「SUSHI」という曲を書いたりしています。家のCD棚にはSONIC YOUTHコーナーが特設されていて、サーストン・ムーアがコンプリート。「グスタヴォの?」「俺が聞くんだよ」とのこと。格好良いなぁ。

    その伝説のミュージシャン - イタマール・アスンサォンの娘、アネリス・アスンサォンのデビュー・アルバムが東京にも届いています。イアラ・レンノ (ヘンノ)アンドレイア・ヂアスグスタヴォ・ルイズマリア・ポルトガル... そうです、知るヒトゾのみ知るサンパウロのエクスペリメンタル・ルーツ・ミュージックのバンド - ドナジッカを構成していた面々が現在のサンパウロ・アンダーグラウンドを駆け巡っています。このアネリスのデビュー盤でも、ドナジッカ - イアラ - アンドレイアと続くダウンビートに彩られたアーバン・エクスペリメンタルなムードは一貫してあって、そこにショリーニョな音使いながらストレンジな風合いのサンバ、ジャジーな英語曲やダブにポエティックなヒップホップ、と彩りを最大限に添えた凄みのあるアルバム。


    Anelis ( Assumpcao ) / Sou Suspeita Estou Sujeita Nao Sou Santa (ブラジル直輸入盤 2,100円税込)

    m-1"Mulher Segundo Meu Pai"(女性、私の2番目の父)では父イタマール・アスンサォンの未発表音源をサンプリング、ボディ・パーカッションとベース・ラインに妖艶さが際立つアネリスの唄声が陰影の美しい楽曲を構築してゆきます。この曲では姉妹のセレナも参加、まさにアスンサォン・ファミリーで新しい時代の扉を開けた、そんなアルバムの冒頭。ダブの手法を用いた楽曲を挟み、カヴァコと木管の多重録音に少しハスキーな声でサンバをはじめるm-4"Passando a vez"(過ぎ去った時間)では、トン・ゼーの「Estudando - 」シリーズも真っ青の展開をみせ、マックスB.O.のラップ、そしてキューバン・ソンを彷彿とさせるフレーズへとおとしこむという大ネタ。グスタヴォ・ルイズのヴィオラォンと小鳥のさえずりをバックにしたアコースティックな"Deita"があり、次曲では女性VoユニットSisとしても活動する盟友のセウ、タルマ・ヂ・フレイタスが参加したダウン・チルな英語詩佳曲"Secret"があり、つづく”Neverland"でもセウとそのプロデューサー -ベト・ヴィラーリスがギターで、クルミンがドラムで、ダブ・ディレイを本作のコ・プロデューサーグスタヴォ・レンザが行なっています。フェラ・クティをサンプリングしたm-8"Sonhando"ではさすがサンパウロという反骨心に富んだ斬新なアフロ・ビートの解釈が行なわれています。こちらにはこの曲の作者であるカリーナ・ブールがゲスト参加。70年代のヴィンテージな香りのするバラッドm-10"Quaresmeira"(四旬節)ではベテラン・シンガーのアルジーラEがゲストに。バンドリンでデキシーランド・ジャズのムードを醸し出すm-11"One Day"では、夜の空気に覆われていた音楽が一転、アルバムに陽の光を与えています。再度Sisの盟友セウやタルマがコーラスで参加した"Alta Madrugada"では、このアルバムを形作る重要なミュージシャンたちがほぼ出揃います。アルバムの要所で音色構成に深みを加えているオルガンやローズでダニエル・ガンジャマン、刹那の感情を露にするトロンボーンでボカート、エキセントリックなギターでグスタヴォ・ルイズ、ベースにマウ。再度アンビエンシー・アコースティックな短編”Deita 2"を挟んで、アルバムはフィナーレへと向かいます。そこで登場するのはアネリスの娘、小さなフビの唄う声が巻末を飾ります。

    明日、発売日です

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      mondomix出演 演奏とフランス語のインタヴュー


      「マルシオ・ファラコ/ウ・テンポ」メディア掲載誌
      Quiet Corner 2011 Summer / Autumn
      LATINA 8月号
      OCEANS 9月号
      BONZOUR No.28
      ほか

      ポケットショー御礼、先行発売、再入荷

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        photo : 河野洋志
        先日の ryosuke itoh e shiho "en la casa" pre-release ポケット・ショー in Arrivee、お越しいただきましてありがとうございました!

        伊藤は今週末、イベントSamba-Novaに参加する予定です。詳しくはこの記事の最後部へ。7/29追記:伊藤の出演は3:00AM頃です。渋谷で夜を明かす予定の皆さん、ぜひ。


        top page にありますように、7.29 全国発売に先駆け、
        「Marcio Faraco / O Tempo」(TAIYO 0016)
        の先行発売を開始しました!

        本日ブラジルより下記の商品が再入荷となっています。
        Tie / A Coruja e o coracao
        Tie / Sweet Jardin

        '11年6月 サンパウロの「クレイジー・チャイニーズ・レストラン」(ドゥドゥ・ツダ談)にて
        写真中央の座っている女性がティエー。背後の旦那さんとはまだ新婚旅行に出掛けていないそうで、かわいい娘さんのリズちゃんを連れて、ぜひ日本にハネムーンに行きたいと笑うティエーでした。
        LIVRARIA CULTURA、FNACをはじめ、サンパウロのディスク・ショップでは、軒並みティエーのこの新作「A Coruja e o coracao」はディスプレイ・パネル付きで、トゥーリッパの「efemera」と共に大展開しておりました。

        Los Hermanos / Ventura
        Marcelo Camelo / MTV Ao Vivo (DVD)
        Marcelo Camelo / Toque dela

        Hamilton de Holanda & Andre Mehmari / Gismontipascoal

        Nara Leao / O Melhor de Nara Leao

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        Samba-Nova
        7月30日(Sat)
        20:00 - 24:00
        @Bar Busic
        24:00 - 05:00(+1)
        @Bar Blen blen blen

        Music Charge
        ¥1,000

        現在進行形のブラジル音楽を紹介するDJイベントSamba-Nova、
        渋谷の坂をめぐる遡上編。
        南へ向かうものたちへの、出発の唄、旅立ちの宴。

        DJs:
        石亀政宏(diskunion)
        成田佳洋(NRT)
        中原仁(J-WAVE “SAUDE! SAUDADE...”)
        高木慶太
        大島忠智(IDEE Records)
        宿口豪(Bar Blen blen blen)
        稲葉昌太(Rip Curl Recordings)
        伊藤亮介(大洋レコード)
        堀内隆志(cafe vivement dimanche)
        中村智昭(MUSICAANOSSA/Bar Music)
        船津亮平(月刊ラティーナ)
        江利川侑介(diskunion)&more
        Total Info: " target="_blank">NRT

        *Bar Music, Bar Blen blen blenともに通常どおり18:00より営業開始。*ミュージック・チャージ1,000円にて二店舗間の行き来が可能です。(Bar Blen blen blenではバー・チャージとして別途400円が必要となります)


        Bar Music
        渋谷区道玄坂1-6-7-5F
        Tel:03-6416-3307

        Bar Blen blen blen
        渋谷区道玄坂1-17-12 野々ビル2F
        Tel:03-3461-6533
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        明日pocket show + VARIAS ARTISTAS 第二弾

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          ryosuke itoh, Lulina & Dudu Tsuda - Lily
          '11/6/16 pocket showcase em YB studio


          pre-release pocket show for 8cm CD "en la casa"

          SUNDAY 24th July 6:00PM
          Arrivee
          神楽坂6-24

          live: ryosuke itoh - vo,g
          shiho itoh - flute, metallophone, melodica

          no charge : please, ask for a drink (beer ¥400-)



          つきましては明日24日(日)の店舗営業時間を12:00 - 17:00 とさせていただきます。


          - さて本日の新譜紹介はこちら

          ブエノス・アイレス希代のポップ・ソングメイカーであり、L.A.スピネッタのセンスを継承しているともいわれるルーカス・マルティ(a tilador laser - solo)。彼の曲を音楽のカテゴリーを問わず独自の華やかなカラーを持った歌姫 - 女性シンガーを集めて唄ってもらうというプロジェクトがバリアス・アルティスタス。前作「PAPA」のクオリティを凌駕せんとするセカンド・アルバムが届きました。

          VARIAS ARTISTAS / SE PUEDE (アルゼンチン直輸入盤 2,100円税込)

          参加している歌姫たちも前回にも増して豪華です。メキシコのグラミー受賞SSWフリエタ・ベネガス、チリのハビエラ・メナ、本国アルゼンチンからはアコースティック・インディペンデントな分野でロサルのマリア・エスキアーガ、ヒメナ・ロペス・チャップリン。INXSトリビュートでもフィーチャーされたDDCことデボラ・デ・コーラル、オルタネイティヴなガールス・トリオ - ノ・ロ・ソポルトのナイラ・ボレンシュツテイン、日本でもその名を知られるマリアナ・バラフフロレンシア・ルイス、そしてエレクトロ・ポップのエントレ・リオスの歴代ヴォーカリスト - イソル、パウラ・メイヒデ、フリエタ・ブロツスキーの3人がそれぞれ別のトラックで参加している点にも因縁を感じます。

          サウンドの方は上記画像がジャケット内側に大きくフィーチャーされていることでも想像できる通り、MIDI(電子楽器をつなぐ信号方式)でコントロールされたシンセティックなエレクトロ・ポップ。ルーカス・マルティが得意とする刹那を感じさせるメロディに堪らず惹かれます。ソフトなエレトロニカにはじまり、80's のニュー・ウエーヴからレゲトンやクンビアに見られるような中南米ルーツ・リズムのエレクトリックな解釈、ディスコ・ビーツにd'nb、中にはスラッシュ・メタルも(!)と様々な要素を取り入れています。ロサルのギタリストでもあるエセキエル・クローネンブルグとルーカス・マルティがサウンド・プロダクションを担当。チープでロー・ビットな音色の選択ひとつとってもお洒落。シンガーたちが女性としての"色香"を持っているひとたちばかりなので、フェミニンで雰囲気ある唄声たちが一歩間違えればナンセンスギリギリのところをせめぎあい、飛び越えて一級の表現とした全15曲。

          Javiela Mena参加の"Ya no quieras comprenderlo todo"


          アルバム一曲目はこちらのNoelia Mourier参加 "Se Puede (PAC-MAN)"。 名曲!


          ちなみにルーカスの兄貴 - エマニュエル・オルビジェウール(ex. IKV)の新映像を偶然に発見。
          うーん、外から見た日本観はひとぞれぞれ。

          Emmanuel Horvilleur - "Japón" from Das Pattern on Vimeo.


          web 記事 「フェルナンダ・タカイ & 野宮真貴 サンパウロ公演 3days」

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            ブラジル情報ポータルサイト「BRASILink(ブラジリンク)」に記事 - フェルナンダ・タカイ & 野宮真貴 サンパウロ公演 3days - を執筆しました。ぜひご一読下さい。

            (BRASILinkトップページへ)


            (本バナー画像には後編へとありますが、まずは前編の記事へ)

            フェルナンダ・タカイ & 野宮真貴 サンパウロ公演 3days(前編)

            フェルナンダ・タカイ & 野宮真貴 サンパウロ公演 3days(後編)


            PR

            大洋レコードは東京・神楽坂のセレクトCDショップです。

            ブラジル・アルゼンチンの現在のインディペンデントなシーンからの輸入盤CDを中心にお取り扱い。

            東京都新宿区赤城下町10-10 東京メトロ東西線神楽坂駅1b出口3分。

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            が定休日です。 2022年5月26日、大洋レコード&Delicatessen として移転 OPEN。 11時〜18時の店舗営業、(土曜は14時~18時)。毎水曜・日曜・祝日定休とさせていただきます。

            03-3235-8825


            WEB通販はオフィシャル・サイト taiyorecord.com にて


            * information

            [以下の音楽雑誌に店主が寄稿しました]


            「ミュージックマガジン」ミナス特集にレコード・レビューを寄稿予定。(2022/6)


            FI MAROSTICA / VISÃO DO MAR (RCIP-0321 2021.6.30) ライナーノーツ


            ラティーナ2月号 (2020/1/20発売)

             

            「20年代はこの国の音楽に注目したい」


            e-magazine LATINA 「いま最も輝ける存在、サンパウロの女性シンガー、ヴァネッサ・モレーノへのロング・インタヴュー」(2022年2月23日)


            [国内盤リリースのご案内]

            Flor Sur Cello Trio, Airena Ortube & Julian Beaulieu / Un Solo Jazmin (大洋レコード国内盤CD 2022.7.23発売)好評発売中!


            SALOMÃO SOARES & VANESSA MORENO / YATRA-TÁ (TAIYO0041 2022.2.28) 好評発売中!


            VANESSA MORENO / SENTIDO (TAIYO0040 2021.6.26) 好評発売中!


            Carlos Aguirre / Canciones I 譜面集 46p(TAIYO0039 2020.12.26) 好評発売中!


            TINCHO ACOSTA (TAIYO0038 2020.8.28) 好評発売中!


            CHICO BERNARDES (TAIYO0037 2020.7.31) 好評発売中!


            MERY MURUA & HORACIO BURGOS / ROBLE 10 AÑOS (TAIYO0036 2020.6.13 release 限定盤) 好評発売中!


            ENSAMBLE CHANCHO A CUERDA / POSDATA (TAIYO0035 2018.12.22 release 限定盤) 好評発売中!


            FERNANDA TAKAI / O TOM DA TAKAI (TAIYO0034 2018.6.5 release) 好評発売中!


            TULIPA RUIZ / TU (TAIYO0033 2018.3.15 release) 好評発売中!


            PATRICIO PIETREK GRUPO / PAJÁRO AZUL(TAIYO0032 2017.12.04 release)

            好評販売中!


            ryosuke itoh e shiho - minha estrada (TAIYO0031 2017.6.24 release)

            販売中!


            [メディア情報]

            2022/5/31 (火) 15時 TOKYO FM 「The TRAD」 (パーソナリティ:稲垣吾郎) 生出演。初夏・新緑に似合うブラジル音楽を紹介させていただきました。


            2022/1/28 (金) 7:20分頃~ 放送予定 フジテレビCX系 『めざましテレビ』"なにわ男子のなんでやねん!" にて、長尾謙杜(なにわ男子)さんにブラジル・アルゼンチン音楽専門店 - 大洋レコードを取材していただきました。


            [記事掲載のご案内]

            2024年2月20日発売 雑誌「MINA(ミーナ)」4/5月号 "TOKYO MANIAC SHOP探訪"に大洋レコードの記事をご掲載いただいております。


            2022年12月 雑誌(ZINE) WAVE vol.2 “めくるめくCDの世界” 雨と休日さんやsnsでお見かけする100円CDディガーに8cm CD専門dj...錚々たる面々に混じって取材記事をご掲載いただきました。

            2021年11月20日発売、雑誌「散歩の達人12月号」神楽坂・飯田橋特集に当店が掲載されました!前回の掲載から何と8年ぶり、通算3回目の登場となります。


            2020年7月フリーペーパー 「新宿プラス vol.12」 #音楽のまち新宿 #武田真治 #saxplayer にご掲載いただきました。


            体験型アミューズメント・キッザニアの広報記事「キッザニアの窓」に大洋レコード伊藤のインタビュー記事とおすすめタイトルをご掲載いただきました。

            「親子で楽しむ、はじめての音楽」Vol.3 南米音楽



            女の子のスポーツライフをもっとファッショナブルに。「HBハミングバーズ」2018 Summer vol.14 に"Playlist for Summer"としてオススメ5作品の小さなレヴューを書いています。


            5/9発売 「POPEYE 6月号 "僕たちの好きな音楽。"」にて大洋レコードが掲載されます。川沿い音楽の取材も受けました。


            2018年1月末、神楽坂のアップデイトされた情報が満載の「帰ってきた!神楽坂本」(エイ出版)が発売されました。今回は"Culture 文化"のページに大洋レコードをご掲載いただいてます。ぜひ街ぶらショッピングのお供に。


            ひとまちっくす神楽坂「南米音楽と横浜ベイスターズと私。大洋レコードの伊藤亮介さん。」


            NUMBER WEB "野次馬ライトスタンド" 「ベイ戦士よ、ブラジル音楽を聴け!東京の路地裏から愛を込めて。」


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