エレクトエレトロニコ
今日はサンパウロの奇想天外エレクトロニック二タイトル。
エキゾチックで神秘的、深みと迫力を兼ね備えた女性シンガー- マリア・アルシーナのアルバムは、これぞサン・パウロの現在。ダブからサイケ・ロック、サンバにマルシャ(マーチ)まで採り込んだ骨太インテリジェンスなエレクトロ・サウンドに包まれて。
MARIA ALCINA / CONFETE E SERPENTINA
'72年の”Fio Maravilha"(Jorge Ben)で歌謡祭を勝ち取り、"Kid Cavaquinho"(Joao Bosco)のヒットもお供に歌手として一時代を築き上げたマリア・アルシーナ。女王カルメン・ミランダと比較されることもしばしば。エクスペリメンタル/ポスト・ロックのバンド- ボジョと取り組んだエレクトロ路線の前作に引き続いて、今作もボジョのリーダーにしてヴァングァルダ・パウリスタ・ムーヴメントの昔からサンパウロ・インディペンデント界を牽引するマウリシオ・ブッサビがプロデュース。パウリーニョ・ダ・ヴィオラのサンバ曲"Roendo As Unhas"にトン・ゼー=ロー・ボルジス曲の"Acucar Sugar"、セルジオ・サンパイオにホゼリ・マルチンス、ヴァド、バイーア出身ホネイ・ジョルジの書き下ろし”O Drama".....新旧の世代も入り交じった人らによる曲を一,二捻りツイストを加えてアウトプット。生楽器とテクノロジー、ブラジルのルーツと新しさ、絶妙なバランス感覚を保ちながら、ボジョの面々にサイケ・ロックのヌミスマタ、エレトロニカ・バンド- アシアウのフェリーペ・ジュアン、セレブロ・エレトロニコのタタ・アエロプラーノらが曲毎にアイディアを積みながらバックを務めます。バイーア出身モイゼス・サンタナのマルシャ”Espaco Sideral"やトリオ・エレトリコ讃歌"Das Tripas, Caracao" は09年のカーニヴァル・シーズンに一石を投じたことでしょう。MARIA ALCINAのmyspace
そして全アナログ・シンセ・フリーク必携!ムーグ・マン・フロム・ブラジル!!
ASTRONAUTA PINGUIM / SUPER SEXXXY SOUNDS
勿論ミニ・ムーグからVC-10ヴォコーダー、イタリアのCrumarオルガン、リズム・ボックスはRoland CR-78 (!) ...ヴィンテージ機材を操りノイ!やカンにクラフトワーク、ディーヴォ、YMO、ニュー・オーダーにエンニオ・モリコーネ、さまざまな影響を溶け合わせ「これがピンク・ロック!」と宣言するアストロナウタ・ピンギン(=ペンギン宇宙飛行士)。myspaceにも積極的に参加しているのですが、コメントなど交流を図っているその多数が日本のミュージシャンというのも驚きです。ヴィンテージ・ピコピコ・トーンの使者・フロム・ブラジルに激しい共感を覚えるのは機材フェチを自覚する私だけではないでしょう。
あとはブラジルのアーチスト達が偉大なクラフトワークをカヴァーした企画盤(敬愛する余り、そのまんま完コピしている人等も居ります)というのも再入荷してますので、そちらもどうぞ。
では良い週末を!
- 2009.02.28 Saturday
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- 18:54
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