キケ・シネシ東京公演観覧記 + ラジオ出演のお知らせ + イベント案内 + 爽やかな風吹く川沿い音楽のムードを持った夫婦デュオ
*一昨日は、ルーテル市ヶ谷ホールで行われましたアルゼンチンのギター奏者キケ・シネシの千秋楽に行ってまいりました。娘の保育園時の同級生とママをはじめ、多くの真の音楽好きの皆さんで満場となった会場。どなたも息を潜め、繊細な音色の織り成すハーモニーに聴き入っているようにも見えました。7弦、10弦、ロンロコ、チャランゴ、フレーム・ギター、五本用意されたギターを曲ごとに使い分け、親指で弾く低音弦と残りの指を駆使して繰り出される美しいメロディやアルペジオ、ブラジルでいうとバーデン・パウエルの編み出した奏法にも通じるのですが、キケさんのはもっとクラシカルで澄んだ響き。即興的に編まれた"Serás Verdad"や"Canción Hacia Vos"といった代表的な自作曲のメドレーに始まり、自宅トイレでレコーディングしたというロンロコ使用の最新作「Pequeñas mensajes sonoros」からの楽曲や、「7 sueños」から"Okayama""Kyoto""Fukuoka""Tokyo"と日本各地にオマージュを贈った楽曲群、まだレコーディング作品としては発表されてないふくよかな一曲、アンコールで今度はフル・コーラス"Serás Verdad"。あっという間のひとときでした。
あまり多くを語らない紳士的な振る舞いから繰り広げられる美しく澄んだ響きのインストゥルメンタル音楽は、当然一朝一夕にして出来上がるものではなく、時間をかけて構成音を練り、その都度最善のハーモニーや尺を探求して披露されていることが伝わってきます。だからこそ本国をはじめ、ドイツで、日本で、多くの人に受け入れられるのだと思います。
[ラジオ出演のお知らせ]
先日、Bar Music での選曲会に参加したのをきっかけに急遽、以下の番組にゲスト出演することになりました。生放送です。
FM ヨコハマ 84.7MHZ
2018.6.17 sun 『Lucky Me』"My Stylee" コーナー 14:35~15:00
エフヨコ聴取区域外の方もぜひ radiko.jp で聞いてみてください。
この日は以前よりお知らせしてます通り、小田原に移動してトーク&ライブのイベントに参加します。
[イベント出演のお知らせ]
2018.6.17 sun good music and life, cafe ももすけ『ライブ de ショー!vol.1』
open 16:00
第一部:17:00 〜
大洋レコード主宰、伊藤亮介が自らセレクトしたホットな
ブラジル・アルゼンチン音楽をかけながら自ら皆さんにご紹介!
試聴DJ&トーク(気に入ったものはもちろんその場で買えます!)
そしてFMおだわら「ラジオのももすけ」ジングルをその場で作ってしまおうという試みも行います。
第二部:18:30〜
スペシャルライブ(投げ銭制)
ryosuke itoh e shiho(大洋レコード主宰の夫婦デュオ、vo,g & flute)
CANTO!(中西文彦・g、率いる近未来パンカノヴァトリオ)
DJ陣
dj mo' aka takahashi masato
naorada
チャージ無料 ドリンク、フードオーダー願います。
皆様のお越しをお待ち申し上げております。
そして、更なるイベント参加のお知らせです。下記のイベントの幕前(開始前)にて、久々に球団歌に纏わるプチ・弾き語りパフォーマンスを行わせていただきます。
2018.6.25 mon O-Site 『横浜に入る悦び15〜特別ゲストと語り合うベイスターズ今昔』伊藤は開演前の19:10頃出演予定
吉川正洋(芸人・ダーリンハニー)/ サンキュータツオ(芸人・米粒写経)/ 春日太一(映画史・時代劇研究家)/ 村瀬秀信(ライター「4522敗の記憶」)/+ゲスト / エレクトーン : 重田さん
*満13周年アニヴァーサリー・イベントは8/5 sun 午後に、瀬戸さん(cl)、大久保さん(bdn)のデュオとカレー作家トザワをお迎えして行う予定です。詳細は追ってご連絡します。
*ここまでで情報過多、お腹いっぱい気味ですが、まだご紹介差し上げていないタイトルが幾つかございます。
爽やかな風吹く川沿い音楽のムードを持った夫婦デュオ、ブエノス・アイレスから
DOS CAMINOS / EN CASA (アルゼンチン直輸入盤CD 2,315円+税)
コンテンポラリー・フォルクローレと呼ばれる、フォルクローレを基盤にジャズや現代的な音楽エッセンスを散りばめた音楽たち。近年数多く紹介されてきましたが、彼の国のトラッドよりのパフォーマンスでは情念をこめることで伝わるとされており、このポイントが背景の全く異なるこの国においては理解され難い点であるのは事実。しかしメンドーサ出身で音楽学校EMBAに通うために上京して以来、ブエノス・アイレスを拠点とするセバスティアン・ゲバラ(vo,g)とレティシア・ビビロニ(vo,per)の二人がドス・カミーノス・デュオとして制作した初のアルバムでは、冒頭のカンドンベ"El Afilador"から明朗闊達な生ギターと男女ハーモニーで、爽やかな風を吹かせてくれています。メルセデス・ソーサが唄って有名になったキューバの"Drume Negrita"に溢れる優しさ、サンティアゴ・セグレ(bdn)が参加して優雅なサロン・ミュジックとしたチリのトラッド"En el Cuatro de la Carmela"、作者であるアカ・セカ・トリオのフアン・キンテーロ(guitarron, vo)がゲスト参加した"Adolorido"、ビクトル・ハラにビオレータ・パラ、シモン・ディアス、南米中のレパートリーから選択された佳曲たちを親密でフレッシュな自分たちのスタイルへと染め上げて。セバ・ゲバラの自作曲"El Dia Vendrá"にはルナ・モンティ(vo)がゲスト参加。最終曲に子どもとのリハーサルが収録されている通り、ピアノを除く全てを自宅で収録した、ハイ・クオリティな宅録アコースティック作品。
- 2018.06.14 Thursday
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- 16:47
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- by 大洋レコード