カルロス・アギーレ2018東京公演観覧記
*明日は第二日曜なので通常通り営業します。
昨日の研修はコンテンポラリーなアルゼンチン音楽で最も敬愛を集めるといっても過言ではない、カルロス・アギーレの6年ぶりとなる来日ツアー初日、スクエア荏原ひらつかホールに馳せ参じてまいりました。スタインウェイのグランド・ピアノを前に白いシャツという出で立ちで、最新作「Calma」の収録曲からはじめ、ヴォーカリーズから徐々に歌詞に重きをおいた川沿い音楽 = リトラール地方の唄に。ウルグアイの作家に同郷パラナー出身のルイス・バルビエロ、タンゴ作家アルフレド・シタロサ... ツアーのタイトルが『ラ・ムジカ・デル・アグア』(水の音楽)ということで、自身のレーベルから出版している今は亡き作曲家たちの作品なども交え、川の流域で生まれた澄んだハーモニーを、鮮やかな運指と思いを籠った歌唱で自らのスタイルへと引き寄せて快演。「Orillania」収録のブラジル・ショーロ的な佳曲"Caracol"、日本の友人へ捧げた"Hiroshi"、 大平原に根を張ったような左手の力強いリズムが聴かれるピアノだけでなく、柔らかな音色のギターを手に歌われた「Crema」の"Los tres deseos de siempre"、 伊藤ゴローさんをゲストに迎えた"Pasarero"、ラストのインプロヴィゼーションまで惹き寄せられっぱなし、またひとつ心が洗われるような美しい音楽体験をさせていただきました。
終演後には絶版となってしまっている譜面集にサインをいただいたのですが、見せる笑顔はひとを幸せにする力に溢れていて、思わず写真を撮った、というサイン会の列に並んでいたお客さんから道端で写真を頂戴しました。会場で販売を開始したCarlos Aguirre Grupo 「Rojo」と「Violeta」、既にアルゼンチン盤が入手不可となっているこの2タイトルもツアー終了後に国内盤が入荷してきます。そちらもお楽しみに。
1/15(月) 福岡ROOMS 20:00- と 1/21(日)山形文翔館 14:00- の2公演はまだお席がとれるようですので、お近くの方、東京公演を見逃してしまった方、この機会にぜひ。
- 2018.01.13 Saturday
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- 16:19
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- by 大洋レコード