シアトリカルなフォルクローレ・ジャズ、サンティアゴ・トリチェッリ

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    *この前、インスタグラムに弊店の看板に飛来した巨大なカラスを掲載したのですが、その鳴き声たるや「グェエ、グエェ」と怯んでしまうほどの迫力がありました。が、後になって考えてみればその時に掛けていたのが、女性シンガー - マリアナ・ペレイロのアフロ・アルヘンティニアンなアルバム。アーシーでプリミティヴな音楽に共鳴したのかも知れませんね。

     

    シアトリカルなフォルクローレ・ジャズ、サンティアゴ・トリチェッリ。チャンチョ・ア・クエルダのマヌエル・ロドリゲス・リバ(b.cl)が参加したアンサンブル。

    SANTIAGO TORRICELLI ENSAMBLE / CERCANÍA (アルゼンチン直輸入盤CD 2,259円+税)

    '80年ブエノス・アイレス近郊生まれのピアノ奏者サンティアゴ・トリチェッリが率いるアンサンブルは、フェデリコ・サルガド(b)、アグスティン・バルビエリ(per)にエリザベス・リドルフィ(viola)、マヌエル・ロドリゲス・リバ(b.cl/cl, アンサンブル・チャンチョ・ア・クエルダ) をパーマネントな編成としたチェンバーの響きを持ったもの。演劇やコンテンポラリー・ダンスの為のコンポージングも手がけるトリチェッリの自作曲はイマジネイティヴでドラマティックな展開を持ち味としていますが、ラウル・カルノータ"El Otro Camino"やコキ・オルティス"Cruz"などフォルクローレ楽曲にもたらされた新鮮な風合いも魅力的。ビオラとバス・クラの管弦アレンジが非常に功を奏しています。半数を占める唄ものでは、ロサナ・アメーやシルビア・フアン・ベナサールといったフォルクローレ界のシンガーのみならず、インディ・ポップよりのパウラ・マフィアや、ニコラス・ライノネが参加。曲毎に彩りと装いを変えて楽しませてくれます。

     


    川沿い音楽の波及に最も貢献したインタープリーター/S.S.W.のひとり、マルセラ・パッサドーレの発掘LP盤ファースト

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      今日は世にも珍しいといっては言い過ぎかもしれないですが、とびっきりの発掘盤を紹介します。日頃行っている仕入れ商品の採掘作業という仕事の最中、若き日のマルセラ・パッサドーレさんの写真をネット上に見つけました。よく見るとVINILO(レコード盤)でLanzamiento(新発売)と書いてあります。 これはレコードでリイシューされたのではと思い、複数枚在庫を確保してくれるよう現地にオファー。先日のアルゼンチンからの仕入れ貨物に載せてもらったのです。届いてみると何と'92年、リト・ネビア主宰のメロペアから発売されたオリジナル盤。中古レコード特有の紙の匂いが芳しく漂ったのですが、包まれた漆黒のレコード盤はまさしくニアミント・コンディションの新品。要するにマルセラさんの家かメロペアの倉庫に眠っていたであろう、デッド・ストックなのですね。稀少です。

       

      コンテンポラリー・フォルクローレ、川沿い音楽の波及に最も貢献したインタープリーター/S.S.W.のひとり、マルセラ・パッサドーレの発掘LP盤ファースト

      MARCELA PASSADORE / TIBIA LUNA DE MAYO (アルゼンチン直輸入盤LP アナログ・レコード 4,352円+送料)

      *ジャケに経年変化によるスレがあります。ご了承ください。

       

      豊かな表情を見せる澄んだ唄声とギター演奏もこなし、S.S.W.としてコンポーズも手がけるマルセラ・パッサドーレ。'67年エントレ・リオスの生まれで、20歳の時にブエノス・アイレスに移り、シルビア・イリオンドらと音楽素養を磨く過程に入ります。カルロス・アギーレとのデュオで国内を巡回するツアーに起用された後は、リト・ネビアの作品に参加したり、ギター奏者ルーチョ・ゴンサレスと共演したりと、コンテンポラリー・フォルクローレを探求する音楽仲間と恵まれた出会いを続けます。日本では彼女の2nd「DANZAS DEL VIENTO」(2005年CD、おそらく入手困難)がよく知られてますが、彼女のキャリアの黎明期である'92年にリト・ネビアのプロデュースのもとレコーディングされたのが本作。レーベル・オーナーでもあるリト・ネビアは楽曲提供、そして主にA面ネビア曲にてep,g,bとアレンジでも参加。a-4"Canción en noviembre"などマルセラ・パッサドーレのメロウで川沿い音楽の瑞々しいエッセンス、多分にメランコリーを感じさせる素晴らしい自作曲群、中でもタイトル曲となったa-2"Tibia luna de mayo" には、カルロス・アギーレ(ep)、レネー・ロサノ(g, eg)、セーザル・フラノフ(b)、ルイス・バルビエロ & ルイス・フェレイラ(flute)、b-1"El vuelo de una estrella"にはルイス・サリナス(g)、とシャグラダ・メドラ・レーベルを中心に今日までコンテンポラリー・フォルクローレのシーン活況を担ってきた音楽家たちがこぞって勢ぞろい。B面ではb-2"En el parque"、b-4"De aquella lluvia imaginaria"と二曲のカルロス・アギーレ作品、そしてギターとスキャットの多重録音が美しいガリ・ディ・ピエトロ作b-5"Infancia"を収録。 


      バンドネオン奏者サンティアゴ・アリアスらマルチ奏者3人からなるトリオのコンテンポラリーかつ冒険的なフォルクローレ

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        今週も引き続きアルゼンチンからの新譜をご紹介します。

         

        バンドネオン奏者サンティアゴ・アリアスらマルチ奏者3人からなるトリオのコンテンポラリーかつ冒険的、興味を唆られずにはいられないフォルクローレ、アルバム二作目。出身地であるアルゼンチン北部近郊のアンデスやボリビアのルーツ・リズムを下敷きに、コンテンポラリー・ジャズの手法での探求や前衛姿勢なインプロヴァイズを展開していくという、やみつき必至の奥深さ。

        LA CANGOLA TRUNCA / SAJRA (アルゼンチン直輸入盤CD 2,352円+税)

        アルゼンチン北部フフイ州ティルカラから首都ブエノス・アイレスに上京してきた若者たち。セバスティアン・カストロ(g)とのインスト・デュオ作を発表しているサンティアゴ・アリアス(bdn)、音楽の名門国立ラ・プラタ大学を出ているウーゴ・マルドナード・バロス(g,b,per.他)、米国のジェフ・バーリン(b)のバックをここにゲスト参加するキンティーノ・シナッリ(drs)と共に務めたり、ダマシアの1stでも川沿い音楽の瑞々しさの一環を担うマリアノ・アグストーニ(p)。ですから、この作品には国境を近くにするボリビアやアンデス山脈のルーツが散りばめてあるといいます。"Selección de Wuayños"、"Clavelito"、"Moseñada"、"Selección de Chovenas"など民間伝承曲を題材にしたものや、サルタ出身の伝説の音楽家・詩人ペペ・ヌニェスの"La Noche de Los Chayueros"や"Letanía por Juana"(こちらはフアン・ファルーとの共作)、これらをエルメートやジスモンチ、パット・メセニーを敬愛する3人が、コンテンポラリー・ジャズの手法で新たに解釈。epに置き換えられたアンサンブルや、サンティアゴ・アリアスがプレイするasの音色、"Uncas"のような自作曲ではインプロヴィゼーションを交えた斬新な音模様をも描き出します。"Tonada del Diablero"など、うたもの曲でブルーノ・モギレフスキーprod.でアルバムを発表しているナディア・スサチニウクとマラ・スサチニウク、大御所フアン・ファルーとのデュオ・コンサートにも起用されたナディア・ラルチェール、またはパブロ・ファラット(vln)がゲスト参加。



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        ミュージック・マガジン3月号(2月20日発売)のアルバム・ピックアップにENSAMBLE CHANCHO A CUERDA / POSDATA (TAIYO0035 限定国内盤) が掲載されます。


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        体験型アミューズメント・キッザニアの広報記事「キッザニアの窓」に大洋レコード伊藤のインタビュー記事とおすすめタイトルをご掲載いただきました。

        「親子で楽しむ、はじめての音楽」Vol.3 南米音楽



        女の子のスポーツライフをもっとファッショナブルに。「HBハミングバーズ」2018 Summer vol.14 に"Playlist for Summer"としてオススメ5作品の小さなレヴューを書いています。


        5/9発売 「POPEYE 6月号 "僕たちの好きな音楽。"」にて大洋レコードが掲載されます。川沿い音楽の取材も受けました。


        2018年1月末、神楽坂のアップデイトされた情報が満載の「帰ってきた!神楽坂本」(エイ出版)が発売されました。今回は"Culture 文化"のページに大洋レコードをご掲載いただいてます。ぜひ街ぶらショッピングのお供に。


        ひとまちっくす神楽坂「南米音楽と横浜ベイスターズと私。大洋レコードの伊藤亮介さん。」


        NUMBER WEB "野次馬ライトスタンド" 「ベイ戦士よ、ブラジル音楽を聴け!東京の路地裏から愛を込めて。」


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